- 2024年7月19日
こんにちは、Ryoです。
アメリカに来てから、英文を読む機会が増えました。
LLMでは英文をたくさん読まされるので、効率よく英文を読むことはとても重要です。
予習に追われる中で色々錯誤した結果、英文を速く読む方法について考えたのでまとめておこうと思います。
なお、本記事で紹介するのは、短い時間で効率を最大化する読書方法です。
文章を端から端まで網羅的に読んでいく方法ではありませんのでご注意ください。
Step 0:大前提
まず、そもそもの大前提ですが、英文を速く読むために十分な睡眠をとっている必要があります。
慢性的な睡眠不足の場合、脳の情報処理機能が著しく低下しています。
具体的には、睡眠時間が7時間以下の場合、脳が本来の働きをできていない可能性が高いため、睡眠について見直すことをおすすめします。
良い睡眠を取るための具体的な方法については下記記事をご覧ください。
Step 1:知りたいことを明確にする
では、1つ目のステップですが、これは「知りたいことを明確にする」ということです。
自分はこの英文を読むことでどのような情報を得たいのか、どのような目的で英文を読んでいるのかをはっきりさせる必要があります。
知りたい情報を明確にすることで、英文を読むスピードが速くなります。
つまり、英文を読むための事前準備が必要ということです。
具体的な準備の方法
具体的には、以下のような行為が該当します。
- 日本語の書評・要約・教科書を見る
- 日本語の翻訳を読む
- 英語の書評・要約・教科書(Outline)を見る
事前準備をすることで、そもそもその英文に何が書いてあるかを把握できるようになります。
もしこの段階で自分の求めるような情報がなさそうであれば、読むのをやめてもいいです。
事前準備が必要な理由
事前準備が大事なのは、文章を読んだ時に何が得られるかはその人の知識次第だからです。
同じ本を読んだからといって、誰もが同じ結果を得られるとは限りません。
読む人の知識が1しかなければその本は1の学びしか得られませんし、逆に10の知識があればその本を読むことで10の学びが得られます。
要は、読む人の知識が読書の効用に影響を与えるということです。
知識がない場合でもじっくり時間をかけて読めば多くの学びを得られるかもしれませんが、今回は時間をかけずに読む方法の話なのでここは深入りしません。
判例を読む場合
英語の判例を読む場合には、まずはCase Briefを読むことをおすすめします。
Lexis AI、Westlaw、Bloomberg Lawなどのリサーチツールを使えばCase Summaryを見ることができますし、Quimbeeを利用すればほぼ全てのCase Briefを見ることができます。
最新の判例でCase Briefが用意されていない場合でも、Chat-GPTに頼めば一瞬で作成してくれます。
私のおすすめはLexis AIのCase Briefsです。
LLMに行けば、どの大学でもリサーチツールに無料でアクセスできるようになるはずです。
まずはCase Briefで事案の概要、Issue、裁判所の判断などを頭に入れて内容を読むことで内容を理解するのが速くなります。
Step 2:見出しを読む
知りたいことを明確にできたら、次は見出しを読んでいきます。
アメリカでWritingの授業を受けると、とにかく読者は時間がないから、要点をできる限り早い段階で明確に伝えるように教えられます。
そして、要点を早く伝えるために最適なのが見出しをつけることです。
そのため、洋書を読むと見出しがついていることが多いです。
見出しは要点を伝えてくれる
見出しを読めば、その後の文章で著者の言いたいことがわかるので、文章の内容を大まかに把握することができます。
なんなら、見出しを読むだけで自分の知りたいことがわかる場合があり、その場合には本文を読まずに自分の考えを膨らませることができます。
注意したいのは、内容を読んだとしても、見出しを読んだ以上に学びが得られない場合があるということです。
特にビジネス書の場合は、言いたいことはシンプルなのだけど、本としての体裁を成すために無駄に内容を膨らませている場合が多いです。
主張をサポートするための研究結果やエピソードを書く場合ですね。
この場合には、本文を読んでも無駄に時間がかかり、しかも大して得られることが大きくないので、むしろ本文を読まない方が効率的だったりします。
Step 3:気になったところだけ本文を読む
見出しを読んだら、気になったところだけ本文を読みます。
現代は情報過多の時代ですから、本を全部読んでいたら、時間がいくらあっても足りません。
Step 1で知りたいことは明確になっているはずですから、知りたい情報が書いてありそうなところだけ読めば現時点では十分ということになります。
自分が求める情報だけ得たら、速やかに次に進みましょう。
事前にマークできていない部分は自分の知識と呼応していない
そのほかの部分にも重要な情報が書いてある可能性があるじゃないかと思う人もいるかもしれません。
確かに、読んでいない部分に重要な情報が載っている可能性があります。
しかし、事前準備でマークできていない情報というのはそもそも自分の知識が追いついていない可能性が高く、たとえ読んだとしても十分な学習効果が得られるとは限りません。
後のStepでも紹介しますが、本は何回も読むものなので、新たに知識がついてから(=必要になってから)読めば十分です。 大事なことは、「今求めている情報」を的確にキャッチして次に進むことです。
Step 4:時間をおいて再読する
見出しを見て、気になったところだけ本文を読むという読み方をすれば、かなり速くその本を読み終えることができると思います。
その段階で必要な情報が得られれば、一旦そこでストップしていいでしょう。
その上で大事なことは、時間をおいて再読するということです。
再読のメリット
1回目と2回目では頭の中にある知識が全然違うので、もう一度読むことでさらに多くの知識を得ることができます。
再読する際には新たに事前準備をする必要はありません。
すでに頭の中で本の全体像が出来上がっているはずなので、Step 2とStep 3を繰り返すことで十分です。
1回目よりはるかに多くの情報が得られることに気づくはずです。
ポイントは自分に期待しすぎないということです。
慣れない英文を読んでいるわけですから、一度に多くの情報が得られるわけではありません。
2回目3回目と繰り返し読んでいくことで多くの情報を得ることを目指しましょう。
いいと思った本は何度でも読む
僕はこの方法を徹底していて、いいと思った本は何度も読むようにしています。
あまり面白くないなと思った本は1回しか読みませんが、いいなと思った本は10周以上することがよくあります。
判例を読む場合も同じで、1回目で多くを理解できなくてもあまり気にしません。
少し休憩して、2回目3回目と繰り返し読んでいきます。
特に1学期のように判例を初めて読むような場合には同じ判例を何度も読むということをお勧めします。
最初は判例を読むのに時間がかかっても、テスト前に判例を復習する場合には、はるかに速く読めるようになっていることに気づくはずです。
Step 5:学んだことをアウトプットする
最後に学んだことをアウトプットすることが大事です。
授業の予習の場合であれば、自分でCase Briefを作ったり、質問を考えたりするといったことですね。
ただ読むだけでは何も生まれないので、何か形に残すことが大事です。
自分のスキルは成果物を作り出すことでしか示せませんので、何かを学んだらアウトプットするということが大事です。
いくら英文を読んだといっても、それについて何も話したり書いたりすることができなかったら、周りから見れば何もしていないということになりかねません。
読むだけでなく、アウトプットするという意識が非常に大切です。
終わりに
いかがでしたでしょうか。
5つのステップがありましたが、最も大事なのは事前準備をするというStep 1です。
自分が求めている情報をどれだけ明確にできるかで英文を読むスピードが決まります。
また、あらかじめ自分が求めている情報を明確にしないと、本に期待しすぎてしまいます。
自分が期待すればするほど、期待した効果が得られなかった時にガッカリすることになります。
本に文句を言っても失った期待を取り戻すことはできないので、結局自分が損をすることになります。
損をしないためにも、あらかじめ自分が求める情報を明確にすることがとても大事です。
文章を速く読めるようになることでより多くの情報が得られるようになります。
ぜひ、自分に合ったやり方を確立していただければと思います。
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プロフィール
Ryo
こんにちは、Ryoといいます。 このブログは留学記です。 このブログのテーマは、『日本にいたらできないようなチャレンジをする』こと。 留学で経験したこと、考えたこと、感じたことをレポートします。 このブログの目的は3つあります。 人脈を増やすこと 学んだことをアウトプットすること ブログを継続すること このブログが少しでも皆様の役に立ってくれたら幸いです。