- 2024年7月17日

こんにちは、Ryoです。
NY Bar(ニューヨーク州司法試験)の結果が返ってきました。
もしかすると落ちたかも、という不安と悩まされる日々でしたが、無事合格していました。
今回は、NY Barの感想と対策について書いていこうと思います。
実際どのくらい解けたのかという現実編については下記の記事をご覧ください。
NY Barについて
NY Barとは、その名の通りニューヨーク州の司法試験です。
ニューヨーク州の弁護士資格を得るための試験で、アメリカに留学するLLM生のほとんどがこの試験を受けにアメリカに留学しにきていると言っても過言ではありません。
ニューヨーク州の弁護士資格を得るためには以下の3つの試験を受ける必要があります。
- 全州統一試験(UBE)
- NYLE(ニューヨーク州法の試験)
- MPRE(法曹倫理試験)
その中で最も重要な試験がUBEで、一般的にNY Barと言ったらUBEのことを指します。
NYLEとMPREについては、別で記事を書いています。
僕が受けたUBEは、
- MPT(Multistate Performance Test)配点:20%
- MEE(Multistate Essay Examination)配点:30%
- MBE(Multistate Bar Examination)配点:50%
という構成でした。
試験は400点満点で、266点が合格点になります。
もっとも、2026年7月からNextGen UBEという新形式のUBEが実施されます。
州ごとに導入時期は異なり、ニューヨーク州は2028年7月の試験からNextGen UBEが実施されます。
試験範囲はあまり変わらないようなのですが、形式が変わるようです。
MBE
MBEはいわゆる短答式試験です。
四択形式で出題され、3時間で100問の試験を午前と午後、合計2回行います。
3時間で100問なので、10問あたり18分のペースで解くことになります。
出題範囲は以下の通り。
- Civil Procedure(民事訴訟法)
- Constitutional Law(憲法)
- Contracts(契約法)
- Criminal Law & Procedure(刑法&刑事訴訟法)
- Evidence(証拠法)
- Real Property(不動産法)
- Torts(不法行為法)
各科目25問ずつ出題されます。
25×7 =175問ですので、200問のうち25問はダミー問題(採点の対象外となる問題)ということになります。
どれがダミー問題かはわかりませんので、結局200問全てを解くことになります。
MEE
MEEは論文試験です。
3時間で6問出題されるので、1問あたり30分で解くことになります。
試験範囲は、MBEの7科目に加えて、以下も6科目を加えて合計13科目になります。
13科目の中から6題が出題されるので、年によって出題される科目が異なります。
- Agency & Partnerships
- Corporations & LLC’s
- Conflict of Laws
- Family Law
- Secured Transactions
- Trusts & Estates
MPT
MPTも論文試験なのですが、法的知識が問われるというより事務処理能力が問われる試験です。
架空の事例、法律、判例がセットになった事案が出題され、それらの資料をもとに書面(メモランダム等)を作成する試験です。
3時間で2問の問題が出題されますので、1問あたり90分で解くことになります。
必要な規範や判例は全て事案に書いてあるので事前に勉強する必要はないのですが、分量が多く、時間との戦いになります。
合格率について
NY Barの合格率は約70%なので、数字だけを見ればそれほど難しい試験ではありません。
しかし、NY Barの受験生にはネイティブのアメリカ人や留学生、初回受験生や再受験生を含みます。
これらの属性ごとに合格率を示したのが下記です。

これは私が受けた2025年7月の試験の結果ですが、留学生の合格率は46%、初回受験生に限ると54%となります。
したがって、留学生のおよそ2人に1人が合格する試験ということになります。
NY Barは難しいのか
これからNY Barを受ける方が気になるのは、この試験は(日本人留学生にとって)どのくらい難しいのかということだと思います。
これは答えるのが難しい質問です。
というのも、主観と客観が異なるからです。
NY Barを受験した日本人に聞くと、合格した人であっても勉強は大変だった、難しかったと答えると思います。
実際やってみるとわかりますが、試験期間中は相当なプレッシャーの中で勉強することになると思います。
一方で、おそらく日本人受験生の合格率は9割を超えています。
つまり、ほとんどの人が合格します。
なので、結果だけをみるととても簡単な試験ということになります。
僕もやってみて思いましたが、合格することはそれほど難しくはないと思いました。
合格の目安としてはMBEを7割弱正解すればいいということになるのですが、2ヶ月ほど勉強すればそれくらいは解けるようになります。
それでも多くの人がこの試験を大変だと感じるのは、ほとんどの人が合格するが故に自分だけ落ちたら恥ずかしいと思い、短期間ながらも猛烈に追い込んで勉強することにあります。
なので、あまり自分を追い込まずに合格点を超えることだけ目指して勉強すれば、それほど恐れることはない試験だと思っています。
イメージとしては、運転免許のペーパーテストを思い浮かべていただければと思います。
あれって、だいたいみんな合格するけど自分だけ落ちたら恥ずかしい例の典型ですよね。
NY Barのアメリカ人の合格率は約90%です。
つまり、きちんとロースクールで勉強したアメリカ人学生にとってはとても簡単な試験だということです。
運転免許の試験は文化的な背景も関わるので外国人にとっては難しいですが、所詮は試験なので、日本に留学するような優秀な外国人であれば勉強すればそれなりの人が合格できると思います。
NY Barも同じような感じです。
試験範囲は限られているので、その範囲を集中して勉強すれば非ネイティブであっても合格することはできます。
ちなみに試験問題も、なんとなく運転免許の試験に似ている気がしました。
有名な運転免許の試験問題がありますよね。
「夜間は気をつけて運転しなければいけない。○か×か」
当然○かと思いきや、夜だけじゃなく昼も気をつけて運転しなければいけないので×という問題です。
NY Barもこれと同じで、なんでこれが正解なの?と思う問題が結構あります。
上記の問題をまともに考えても意味がないのと同じように、NY Barの問題も深く考えても仕方のない問題があったりします。
試験で高得点を取っても、仲間にマウントを取れるくらいしかメリットがないので、ほどほどに勉強して合格するというのが一番コスパがいいのではないかと思います。
教材・予備校について
受験勉強で使った教材や予備校について紹介します。
BarBri
NY Bar対策の予備校ではBarBriが一番有名な予備校です。
日本の司法試験予備校と同じようにビデオ講義でインプットを行うことができ、模試で相対的な順位を把握することができます。
答案の採点もやってくれるので、自分の実力を把握することができます。
他の留学生がだいたい入っていたので、僕も入ったのですが結局ほとんど使いませんでした。
30万円ほどの費用がかかったのですが、入る必要はなかったと思っています。
ビデオ講義は長いので聞かなかったですし、模試を受けたり採点を受けることもありませんでした。
インプットは後述する日本人ノートで済ませれば十分です。
唯一役に立ったのが論文の問題集(MEE Testing)で、各科目10問ほどの問題が収録されていて、その全てに解答例がついていました。
この解答例を読んで、こういった答案を書けばいいのかとイメージを膨らませることができました。
とはいえ、講義や模試を活用しないのに30万を払うのはやはり高すぎるので、よっぽどの理由がない限り、予備校は不要だと思います。
日本人ノート
BarBriの過去のアウトラインをベースに日本語で解説が加えられたものです。
MBEの全科目分あるので、インプットはこれを利用すれば十分です。
内容が古かったり、一部誤っている部分があるという人もいますが、内容が間違っているからといって合否にはほぼ影響しないので大丈夫です。
ほぼ全ての日本人留学生が日本人ノートを使って合格しているという統計的事実を信用しましょう。
SmartBarPrep
SmartBarPrepが出しているSmart Sheetsというものがあり、これがMBEやMEE対策に役立ちます。
MBE及びMEEで出題される全ての科目の論証集が100ページほどのPDFにまとめられています。
MEE対策としては、基本的にこれを暗記するという勉強をすることになると思います。
Smart Sheetsはかなり網羅性が高く、基本的にここに載っていない論点は出題されないし、仮に出題されたとしても合否には影響しないと思っていただいて大丈夫です。
その観点からは、日本人ノートの内容はやや過剰なので、Smart Sheetsに載っていない内容はそれほど重要視しないで良いと思います。
日本人ノートを2周ほどして大まかな内容を頭に入れたら、Smart Sheetsでどの論点が重要かを把握し、優先順位をつけてインプットしていくというのがいいと思います。
Emanuel
Strategies & Tactics for the MBE (Emanuel Bar Review)という問題集があり、これがMBE対策の定番です。
各科目約60-70問の問題に加え、演習200問の合計700問が収録されています。
正直、これをしっかりやれば合格レベルに到達すると思います。
Adaptibar
AdaptibarはオンラインでMBEの問題演習をすることができます。
科目ごとの正答率を計ってくれたり、間違った問題を復習することができるので便利です。
アプリもあるので、スマホを使って問題演習することもできます。
収録されている問題数は2000問以上あるので、十分な量の演習をすることができます。
多くの問題を収録しているのはいいことなのですが、個人的には実際に出題される本試験の問題とは少し傾向が異なると感じました。
公式出題団体のライセンスを受けた過去問を出題してくれるのはいいのですが、模擬問題や自社作成問題(simulated questions)は細かすぎて、試験委員会はこういう問題つくらないだろうと感じるものが多かったです。
しかし、多くの問題演習をこなせるのは圧倒的な強みなので、お勧めできるサービスだと思っています。
日本人留学生の中ではAdaptibarだけで乗り切る人もいましたし、Emanuelと併用している人もいました。
MEE、MPTの過去問
MEEとMPTについては、過去問及び優秀答案を試験委員会が公表してくれています。
MEEとMPTに関してはこれらを利用すれば十分だと思います。
勉強方法
具体的な勉強方法について書いていきます。
自分の勉強を踏まえてこうしたらいいだろうという勉強方法を書いていきます。
いつから勉強すべきか
勉強期間は2ヶ月あれば十分だと思います。
7月末が試験ですので、5月下旬あたりから対策を始めれば十分合格できます。
僕が通っていたシカゴ大学は5月20日頃に最後の試験が終わったので、5月24日(試験から67日前)に試験勉強に着手しました。
試験まで60日あれば十分だと思います。
他の大学はそれよりも早く4月末〜5月頭に卒業式があるので、試験まで約3ヶ月あることになります。
それだけ時間があれば十分なので、ロースクールの最後の試験が終わってからNY Barの対策を始めれば十分間に合います。
MBEの勉強方法
勉強を始めた当初は各科目の知識がほとんどない状態だと思いますので、まずはMBEから勉強するのがいいと思います。
いきなり問題を解くのは難しいので、まずは日本人ノートを読みましょう。
Constitutional Law、Criminal Law & Procedure、Evidenceあたりは日本法と共通する部分が多いのでとっつきやすいと思います。
他の科目は日本法とだいぶ違うので最初は何言っているかわからないと思います。
特にCivil ProcedureとReal Propertyは日本人受験生の鬼門と言われています。
最初は分からなくても仕方がないので、まずはできるだけ早く1回通読してしまうのがいいです。
基本的には1日1科目、それより早いペースで進められればなおいいです。
まずは全体のイメージを掴みましょう。
通読が終わったら、Emanuelを解きます。
目安として1日1科目を解きましょう。
知識がほとんどない状態なので正答率は気にせず、どんどん解いていきましょう。
解いてみて、間違った問題の内容を日本人ノートで確認することで、知識を定着させることができます。
1日1科目を進めるのはかなり大変かと思いますが、このEmanuelの問題演習をどれだけ早く終わらせられるかが、この先の勉強に大きく影響してきます。
実際に僕も1日1科目のペースで進めて最後の問題演習を除いた問題を1週間で解きましたが、この問題演習と日本人ノートの復習によって試験の全体像がだいぶクリアになり、これによって合格のイメージが湧いてきました。
この時点で500問弱の問題演習をこなしたことになります。
全科目の問題を解き終わり、日本人ノートの復習も終わったら、Emanuelの巻末の問題演習をやりましょう。
時間は気にせず、午前の部、午後の部をそれぞれ1日かけて終わらせればOKです。
正答率も気にしなくていいと思います。
科目ごとに問題を解いていた時よりも、かなり分かるようになっているという実感を持つことが重要です。
巻末問題も採点をして間違った問題に関する日本人ノートを復習するというやり方をすれば、日本人ノートの大体の部分を読むことになると思います。
これをやれば、1週間半でEmanuelを終わらせることができます。
私が勉強していた時は、Emanuelを終わらせた時点で合格をほぼ確信していました。
実際には巻末問題の正当数も7割に達していなかったと思うのですが、6月上旬の時点ですでにEmanuelを終えており、復習の時間もたっぷりあることを考えれば、合格レベルには達するだろうと考えていました。
この後は、Adaptibarを解いて演習問題数をさらに増やしていくことになります。
一般的な目安としては、2000問解けば合格すると言われています。
Emanuelを終わらせれば約700問解いたことになりますので、Adaptibarで1300問の演習をすれば2000問に到達することになります。
2000問というのはあくまで目安であって、それより演習数が少なくても問題なく合格できます。
感覚的にはEmanuelの復習を続けてEmanuelを完璧にするだけでも合格できるような気はしますが、それだけだと不安という場合にはAdaptibarに取り組むことになります。
ただ、Emanuel の後にすぐにAdaptibarに取り掛かるより、まずはSmart Sheetsを使ってMEE対策に入ったほうがいいです。
理由としては、Smart Sheetsを使うことでどの論点が重要なのかを知ることができるからです。
Smart Sheetsには過去の出題傾向をもとに、論点ごとにHigh, Medium, Lowのランク分けがされています。
これを見ることで、どの論点が重要なのかを知ることができます。
また、基本的にSmart Sheetsに書いていないことは試験に出ないと考えていいので、Adaptibarより先にSmart Sheetsを使って試験の全体像をよりクリアにしていくことをお勧めします。
MEEの勉強方法
MEEの勉強方法はSmart Sheetsを暗記することに尽きます。
15科目分で合計100ページ以上あるので、全てを暗記するのは至難の業ですが、何回も繰り返して読むことでできる限り覚えることを目指します。
当然最初は分からないので僕も最初は1日に1-2科目進めるのが精一杯でした。
しかし、繰り返すうちにどんどん速く読めるようになり、最終的には1時間ほどで1周できるようになっていきます。
読み込みの濃淡はありますが、最終的には100周以上しているのではないかと思います。
戦略としては、まずはMBEの科目から進めていきましょう。
MEEプロパーの科目はそもそも出題されるかも分かりませんし、他の受験生も手薄になる分野です。
反対に、MBEの科目はMBEで絶対に出るので知っておかないといけないですし、他の受験生も勉強している分それなりの答案を書いてくると考えられます。
つまり、MBE科目のMEEを解けないと差がつきやすいということです。
また、Smart Sheetsを使ってMBE科目の勉強をすることでMBEとMEEの両方の勉強をいっぺんにできるということもメリットです。
実際に、僕もSmart Sheetsを読むことで日本人ノートを読んだり、MBEの問題演習をする中では気づけなかった内容に気づくことが多くありました。
論文に出る内容はその科目の幹(重要な部分)なので、まずは幹を太くして、それから枝葉の知識(MBEプロパーの知識)を肉付けしていくといいです。
この辺りは、日本の司法試験とも共通しますね。
Smart Sheetsの読み方ですが、まずはHighの論点を重点的に覚えておきましょう。
Mediumも目を通せればいいですが、Highの論点が優先です。
Lowの論点は最初は読まなくていいです。
HighとMediumの論点は最終的にある程度規範を思い出せるようになっておきたいです。
Lowの論点は、HighとMediumの論点をある程度覚えてきて余裕が出てきたらでいいです。
ある程度周回が進めば、HighとMediumの論点は「あーこの論点ね。はいはい。」みたいな感じになってくるので、そうしたらLowの論点にも目を通していくという感じです。
1周目や2周目はそもそも読むだけでも大変という段階だと思いますので、3周目以降からようやく覚えようという気になってくると思います。
覚える際に重要なのが、過去問を使ってその論点がどのように出題されているのかを見ることです。
Smart SheetsのEssay Priority Outlineには論点がどの年度で出題されたかが書いています。
これを見て、実際に過去問でどのように聞かれたのかを確認しながら規範を覚えていくと、効率的に覚えることができます。
過去問を見るメリットとしては、問題文を読んで論点を抽出する能力を鍛えることができることと、合格者の答案を見ることで何を書けばいいかを知ることができることです。
Smart Sheetsは論点の規範しか書いていないので、どういう聞かれ方をした時にこの論点を書くのかは教えてくれません。
これは、実際に過去問の問題を読んで論点抽出力を鍛えるしかありません。
また、Smart Sheetsに書かれている論証は一般的に長いです。
タイピングに自信のある人ならともかく、普通の人はSmart Sheetsに載っている論証を書いていると時間が足りなくなります。
合格者の答案を見れば分かりますが、Smart Sheetsと同じ論証を書いている人はほとんどいません。
論証の書き方はそれぞれ違うのですが、答案を分析するとこれは書いておかないといけないという要素があるのが分かります。
本番では、規範を完璧に書くのではなく、その要素を描けるようになればいい分けです。
過去問を見るというのは、MBE科目だけでなくMEEプロパー科目にも有効です。
MEEプロパー科目には、MBE科目と違って包括的な日本人ノートはありません。
そのため、実質的にSmart Sheetsだけを使ってインプットをすることになります。
そうは言ってもSmart Sheetsは論点が羅列してあるだけなので、全体像を描くことは難しいです。
そこで活躍するのが過去問です。
MEEの問題は一つの事例があって、そこから3-4つの小問が出題されます。
つまり、ストーリーがあって、そこから関連する論点が問われることになります。
したがって、過去問を分析することによって、こういう場面の話ではこの論点とこの論点がセットで問われやすいということがわかります。
過去問とSmart Sheetsを行ったり来たりすることで、その科目の全体像を把握することができます。
MPTの勉強方法
MPTの勉強方法は、過去問を見ることに尽きます。
答案の書き方も、過去問の優秀答案を見て学びましょう。
まずは、問題を読んで頭の中で構成を考える作業を行います。
45分を目安に、問題を読んで頭の中で何を書くかざっくりとイメージします。
そうしたら、優秀答案を読み、その内容がどうやって答案に書かれているかを把握します。
これを2-3問やれば、答案をどう書けばいいかがわかるようになります。
答案の書き方がわかったら、実際に自分でも答案を書いてみます。
90分の時間で答案を書いてみましょう。
2問ほど実際に答案を書けば十分だと思います。
僕も実際に2問答案を書きました。
全体のスケジュールについて
以上をまとめると、以下のようなスケジュールになると思います。
5月下旬―6月上旬
- 日本人ノート通読(1日1-2科目)
- Emanuelの各科目を解く(1日1科目)
- Emanuelの演習問題を終わらせる(2日)
6月中旬―下旬
- Smart Sheetsの暗記(最初は1日1-2科目)
- Emanuelの復習
7月上旬
- Smart Sheetsの暗記
- Adaptibarによる問題演習
- MPTの答案構成練習
- Emanuel/Adaptibarの復習
7月中旬
- Smart Sheetsの暗記
- Adaptibarによる問題演習
- MEE及びMPTの答案を書いてみる
- Emanuel/Adaptibarの復習
7月下旬
- Smart Sheetsの暗記
- 間違えた問題の復習
だいぶ詰め込んでいますが、Emanuelを終わらせた6月上旬あたりで一旦余裕ができると思います。
ここら辺で一息ついてリラックスするのがいいでしょう。
一息ついたら、MEEの練習に入ります。
Smart Sheetsの読み込みは最初は全然進まないと思うので、6月のうちに全体を2周できていれば十分だと考えます。
7月に入ったら、一旦Adaptibarを解いてみるといいと思います。
おそらくそこまで正答率は上がらないと思うので、この段階で一気に火がつくと思います。
一度やる気になればAdaptibarの問題演習だろうがSmart Sheetsの読み込みだろうがどんどん進んでいけると思いますので、できる限り勉強するのがいいと思います。
Adaptibarの問題演習は1日100問ほど解ければ十分です。
僕も6月後半はほとんど短答演習をしていなくて、7月に解いてみて全然解けなくて絶望したのですが、そこから火がつき、なんとか合格まで持っていくことができました。
ダラダラと勉強してもしょうがないので、最後の1ヶ月にしっかり追い込みをするのが重要だと思います。
僕の勉強時間ですが、5、6月は1日5時間ほど、7月は1日8-10時間ほどだったと思います。
勉強のコツ
- NY Barの目標は、合格最低点を超えることです。それ以上でもそれ以下でもないので、目標からブレずに勉強していきましょう。
- 合格最低点を越えるという目標が明確であれば、日本人ノートの細かい知識を覚えたり、Smart Sheetsの細かい規範を覚えたりといった無駄な勉強がなくなると思います。
- Smart Sheetsの規範を完璧に覚える必要はありません。その論点が出てきた時に、判断基準らしきものを書くことができれば、十分合格できます。
- 論文は、IRACの形式を守ることが必須です。過去問の優秀答案を見ればわかりますが、問題提起(Issue)―規範(Rule)―当てはめ(Application)―結論(Conclusion)の順番を守るようにしましょう。
- 暗記のコツはしっかり睡眠をとることです。Smart Sheetsを読み始めた頃、大体1科目勉強したら頭がショートしていたので、昼寝をしていました。夜も8時間睡眠を確保していました。
- 勉強するだけではなく、運動もするようにすると頭がスッキリします。僕の場合、朝に筋トレやランニングをして頭をスッキリさせ、疲れてきた昼は娘と一緒にプールで泳いでいました。6、7月は天気もいいので、水泳はすごくおすすめです。
- 時にはリフレッシュすることも大事です。6、7月は過ごしやすい気候なので、各地でいろいろなイベントが行われます。勉強だけで終わらせてしまうには勿体無いシーズンですし、授業もないので時には勉強を休んで外に出てみることをおすすめします。
終わりに
NY Barを振り返って、色々と思うことを書いてみました。
記事に書いた通り、結果だけをみると簡単な試験ですが、試験中は追い込まれるのできつい試験です。
追い込んで勉強する割には、高得点を取ってもほぼ意味のない試験なので、ほどほどに勉強するのがいいのではないかと思っています。
落ちない程度にはしっかりやる必要がありますが、ポイントさえ押さえておけば、余裕を持って勉強できると思います。
合格したので、色々と武勇伝のように書いていますが、試験を受けた時には落ちたかもしれないと思うほど不安でしたし、合格発表まではドキドキしながら過ごしていました。
本番では実際にどのくらい解けたのか、という体験談的な内容については別の記事で書きたいと思います。
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プロフィール
Ryo
こんにちは、Ryoといいます。 このブログは留学記です。 このブログのテーマは、『日本にいたらできないようなチャレンジをする』こと。 留学で経験したこと、考えたこと、感じたことをレポートします。 このブログの目的は3つあります。 人脈を増やすこと 学んだことをアウトプットすること ブログを継続すること このブログが少しでも皆様の役に立ってくれたら幸いです。