- 2025年2月11日

Your application is not as strong as other applicants.
これは、ある大学からの不合格通知に書いてあった一文です。
どのくらいの経歴・成績なら、どこの大学に合格できるのだろう。
LLMへの出願を考えているあなたは、きっと気になっているんじゃないでしょうか。
LLMの入学審査は、要件を満たしていれば普通に合格するし、そうでなければ容赦なく落とされる。
わかりやすく、そして厳しい審査です。
全ての出願先から結果を受け取った後の感想を述べると、思ったよりは合格が来ると思いました。
少なくとも、一つも合格がもらえないということはないと思います。
他方、自分が本当に狙っている大学から合格をもらうのは結構難しいです。
僕の場合、第一志望であった大学は不合格でした。
この記事では、私の経歴、出願先、合否を全て公開しています。
LLMに出願する際の参考になるかもしれません。
はじめに
こんにちは、Ryoといいます。
今回は、私のロースクール(LLM)出願結果を書こうと思います。
私のプロフィールは下記をご覧ください。
私の結果は決して自慢できるものではなく、開示するのは憚られるものがありますが、それでもこのような記事を書こうと思ったのは、先輩方の合否結果の情報が出願時の心の支えになったからです。
留学に行く人は、後輩のために何らかの形で自分の記録を残すべきだ。
そういう思いで、僕はこの記事を書くことにしました。
特に、私は英国留学を志望していたこともあり、TOEFLは受けず、IELTSの結果のみで出願をしました。
弁護士の先生方は米国留学を志す方が多いと思いますが、IELTSの結果で出願した場合の参考例としてご覧いただければと思います。
私が留学を志すまでのエピソードはこちらをご覧ください。
追記
進学先はシカゴ大学に決定しました
また、大学での授業の様子はメルマガで詳細に書いています。
留学に向けてイメージを膨らませたい方はぜひ。
基本情報
出願においては、大学での成績、職歴、Personal Statement、推薦状など多くの事情が考慮されます。
そのため、私の基本情報も書いておこうと思います。
学歴、職歴
大学:東京大学(3年次に予備試験合格、4年次に司法試験合格)
法科大学院:進学せず
司法修習:72期(修習地:仙台)
職歴:弁護士として3年半の勤務(出願当時)
LSACでの成績評価
米国留学をする際、LSACという機関を通じて成績評価をしてもらうことになります。
大学での成績表だけでは米国の大学は評価しようがないので、LSACという機関が成績評価をしてレポートを作成し、そのレポートをを見て各大学が受験者を評価することになります。
私の成績評価は下記の通りです。
司法修習
Grade Average: C(参考:A, B+/B, B/B-, C, D, F)
Quality of academic record: Above Average
割と低い評価ですね。。。
僕は裁判官や検察官を目指していたわけではなかったので、特別頑張ったわけでもなく、かといってサボったわけでもなく、、、という感じです。
仙台は高等裁判所がある影響なのか優秀な人が集まりやすく、僕の同期も3分の1くらい裁判官や検察官になりました。
彼らがいたために相対的に成績が低くなったのだと思うことにしています。
東京大学
Grade Average: B(参考:A+, A, B, C)
Quality of academic record: Above Average
大学院に行っていない場合、司法修習がFirst degree in lawということになります。
評価の低い司法修習が最終成績みたいに表示されるのが嫌で、少しでも結果のいい学部の結果がFirst degreeにならないものかとLSACに連絡してみたのですが、これは変えられないそうです。
ただ、合否結果を見る限り、Above Averageということであればあまり結果に影響はないのではという感じです。
東大では公式なGPAは出していませんが、英国大学院の出願の際、カウンセラーが計算したところでは3.26/4.00でした。
大学の成績もどちらかというと悪い方です。
法科大学院の成績がいい方であれば、それはLLM出願時に有利に働くのではないかと思います。
英語
IELTS
Overall 7.5 (R: 8.5, L:8.0, S:7.0, W:7.0)
冒頭で述べた通り、私はIELTSしか受けていないので、全てIELTSで出願しました。
TOEFLしか受け付けていないHarvardとStanfordは出願していません。
私は、帰国子女でもなく留学もしたことのない、いわゆる純ジャパです。
そのため、英語のスコアメイクには非常に苦労しました。
IELTSとの戦いについては下記の記事もご覧ください。
IELTSの勉強法についてはこちら。
短期間でIELTSのスコアをアップさせる方法はこちら。
その他
Personal Statement
テンプレート的な内容を作り、大学の要件に合わせて調整しました。
事務所の先輩方のPersonal Statementを参考にできたのも大きかったです。
推薦状
- 事務所のパートナー(日本人)
- 大学教授(学部のゼミ指導教官)
- 裁判官(当時の刑裁教官)
後ほど触れますが、パートナーの出身LLMからは出願後とんでもない速さで合格をもらっています。
確証はありませんが、やはり卒業生に推薦状を書いてもらうことは重要なのではないかと思います。
大学教授の推薦状は、本人の希望もあり自ら執筆いただきました。
そのため、どのような内容が書いてあるかはわかりません。
パートナーと裁判官の推薦状は、私がドラフトし、それぞれレビューしてもらうという形で進めました。
出願結果
出願結果は、以下のとおりです。
私は、当初から英国留学を考えており、英国に行く前提で準備を進めていました。
米国留学を考え始めたのは、英国のビザ制度が変わり、Student Visaでは家族を連れて行けないということがわかったことが理由です。
英国留学志望なので、そこまで米国留学にこだわる必要はないだろうと思い、IELTSで出せるところから出願校を選びました。
米国
出願したのは、全部で6校です。
ネットで調べたランキングや事務所の先輩の留学先を参考にして決定しました。
英国留学志望なのでそんなに多く出す必要はないだろうと思いつつも、学部卒(法科大学院に行っていない)であることやIELTSでの出願といった事情が結果にどのような影響を及ぼすかわからなかったため、多めに出しました。
合否結果の通知が早い順に書いていきます。
Duke University
出願日:10月30日
結果:11月27日(合格)
こちらは、推薦状を書いてくれたパートナーの出身校ということで出願しました。
出願してからわずか5日後に大学からinterviewの連絡が来て、その後出願から1ヶ月と経たずに合格通知が来ました。
Interviewも面接という感じではなく、向こうが大学の説明をしてくれて、こちらからの質問も受け付けてくれるというフレンドリーなものでした。
「君はstrong candidateだよ」とinterviewで言われましたが、これは間違いなく卒業生に推薦状を書いてもらったからだと思います。
それくらい、大学からの反応が違いました。
2024年の大学ランキングではHarvard、Upenn、Virginiaと並び第4位になりました。
サマースクールに行った際、他国の留学生になぜデュークにしたの?と聞いたところ、「大学ランキングで4位だから」という答えが非常に多かったです。
ランキングの影響もあって優秀な学生が多く集まっており、かなり勢いのある大学だと思います。
ちなみにノースカロライナ出身のアメリカ人に話を聞いたところ、高校の同期でデュークに進学できたのは主席の人のみだったということです。
それくらい難しい大学ということであり、ノースカロライナでデュークに通っていると言うと神のように崇められます。
Georgetown Law Center
出願日:10月23日
結果:12月16日(合格)
当初出願する予定はなかったのですが、パートナーの先生から滑り止めの大学も出しておいた方がいいのでは?と言われ、出願。
こちらも割と早く合格結果を出してくれました。
また、2月には奨学金を出してくれるというメールももらい、それなりに高く評価してくれたようです。
注意点ですが、滑り止めと言えるほどレベルの低い大学では全くないので、出願される際は滑り止めとなる学校を熟慮していただければと思います。
こちらはサマープログラムも非常に高い評価を受けています。
University of Pennsylvania
出願日:10月23日
結果:1月24日(合格)
LSACの成績評価が低いことやTOEFLではなくIELTSでの出願といった事情から、UPennかNYUあたりが勝負どころだろうと思っていたので、すんなり合格が決まって非常に嬉しかったです。
Wharton Schoolという非常に有名なMBAがあること、Ivy Leagueであるところが魅力です。
さらに希望すればWharton Schoolの講義を受けることができ、修了後にはCertificateを出してくれます。
オファーをもらえれば、前年度の日本人学生に直接話を聞くことができる合格者説明会に参加でき、そこでこのプログラムの説明を聞くことができます。
University of Chicago
出願日:10月23日
結果:2月16日(合格)
当初ColombiaはIELTSでは出願できないと思っていたので、米国の中ではここが実質的なトップだろうと思い、出願しました。
ランキングも高く、英語の要件も高い難関校ということで私の志望度合いは非常に高かったです。
そのため、合格したときは非常に嬉しく、自信になりました。
Personal Statementでは、卒業生である事務所のパートナーのことを冒頭に書き、大学とのつながりをアピールしました。
LLM担当の方が非常に親身で、日本に来て合格者懇親会を開いてくれます。
最終的に私が進学した大学なので贔屓はありますが、それを踏まえても過大評価されている大学です。
ランキングに踊らされることなかれ、シカゴに行く場合はかなりの覚悟が必要です。
冬は寒くてすることがないので、大体オーランド(ディズニーランド)やカンクーン(メキシコ)に行くことになり、お金が飛ぶようになくなります。
基準以下の成績を取ると卒業できないというルールがあり、かなり勉強することになります。
語学に堪能な優秀な学生が多く、語学要件をギリギリ満たすようでは最底辺レベルになります。
よっぽど興味がある人以外行かなくていいでしょう。
それでもシカゴに行きたいなら、とにかく語学要件を達成してください。
語学要件さえクリアできれば、かなりの確率で合格できます。
シカゴ大学については色々記事を書いているので、詳しく知りたければ他の記事をご覧ください。
Columbia University
出願日:11月11日
結果:3月7日(不合格)
TOEFLでしか出願できないと聞いていたので出願する予定はなかったものの、募集要項を見てみるとどうやらIELTSでも行けそうだったので出願しました。
IELTSの要件は8.0なので私のScoreは要件を満たしていないのですが、求められる最低ラインに非常に近いScoreであったこと(いずれかのセクションで0.5上がればoverallが8.0)及び私のScoreはCambridge含めどの英国大学院の要件もクリアしていること(overall 7.5かつ全セクションが7.0以上)から可能性はあるだろうと思い、出願しました。
しかし、結果は不合格。
まあ、これは英語要件を満たしていないので文句言えないです。
IELTSは募集要項にあるとはいえ、基本的には大学側はTOEFLでの受験を想定していると思います。
Columbiaに行きたいと思っている場合は、TOEFLで出すことをお勧めします。
余談ですが、ColumbiaとChicagoどちらにしようか悩む人が毎年一定数います。
私の考えですが、悩むようならColumbiaにすべきだと思います。
経験上、Chicagoに来る人は2つの大学でそれほど悩んでおらず、悩んでいる人は大体Columbiaに行きます。
ColumbiaはNYという誰もが憧れる都市にあり、Ivy Leagueの一つとして日本での知名度も抜群です。
誰でも行ける大学ではないので、迷うなら素直にここにすべきだと思います。
New York University
出願日:10月11日
結果:2月21日(合格)
Personal Statementは500 words以内と一番短かったため、最初に書いて出願しました。
1月頃に結果が出始めるということだったのですが、なかなか連絡が来ず。。
2月後半になってようやく来ました。
Columbiaと同じく、NYに住めるというのが魅力です。
英国
出願したのは、全部で5校です。
ロンドンの大学中心で、これも事務所の先輩方の留学先を参考にして決定しました。
London School of Economics (LSE)
出願日:10月26日
結果:11月17日(不合格)
英国のロースクールは基本的にRolling Admissionなのでとにかく早く出そうと頑張り出願しましたが、あえなく不合格に。
標準審査期間は8週間ということなのですが、4週間程度で不合格になったので、印象はかなり悪かったようです。
一般的にいうPersonal Statementではなく、Statement of academic purposeが求められるので、よりロースクールで学びたいこと・研究したいことを明確にするべきだったのかもしれません。
単純に成績で落とされた可能性が高いですが、Rolling Admissionだからといって焦ることなくじっくり考えて出せばよかったです。
University College London (UCL)
出願日:11月6日
結果:12月1日(不合格)
LSE かUCLのどちらかには受かってほしいと思っていましたが、こちらも不合格。
こちらは丁寧に不合格にした理由まで説明してくれて、「成績が低いので、Committeeに推薦することができない」ということでした。
標準審査期間が6週間なところ、4週間弱での不合格通知でした。
出願書類としてWritten Work (750 Words)を書いたのに、成績でそもそも落とされるという。。
大学側が求める成績には達していないのかもしれませんが、米国ロースクールの結果を見ると、相対的に見てそこまで悪いcandidateではないのではと思うところもあり、もう少しなんとかならなかったのかと思う気持ちもあります。
志望度はかなり高かっただけに残念です。
ちなみに推薦状は一通のみで、大学教授の推薦状のみ出しました。
King’s College London (KCL)
出願日:10月25日
結果:1月10日(合格、Unconditional Offer)
こちらは見事に合格。
英国の大学院は不合格が続いていたので、まずは1つ合格という感じで嬉しかったです。
結果発表の前に、大学から個別に連絡が来て、成績を直接大学から送ってほしいと言われました。
見込みのない人にわざわざそんなリクエストは出さないだろうと思ったので、これは合格するのではと思いましたが、その予感は当たっていました。
なお、成績表の対応ですが、大学の教務課に成績表のPDFをメールで送ってもらうことで解決しました。
Offerの受諾期限は短く、2月9日までに2,000ポンド(約40万円)をdepositとして払う必要があります。
KCLは推薦状不要です。
Queen Mary University of London
出願日:9月30日
結果:1月20日(合格、Unconditional Offer)
こちらも結果が出るまで長かったですが、見事合格。
Queen Maryで一番厄介だったのは、司法試験に合格した書面を提出しろと言われたことです。
対応としては、司法試験の合格書を英訳して提出しました。
この際、出願手続を代行してもらったエージェントの翻訳サービスを使ったのですが、educational agentによる翻訳ではダメで、professional translator or translation companyによる翻訳しか認めないということで、翻訳を作成し直すことになりました。
大学に書類を提出する際、日本語の書類は英訳に合わせ、翻訳者による翻訳署名書を出す必要がある点に注意してください。
私が依頼した翻訳会社を紹介することも可能ですので、その際はLINEに連絡をいただければと思います。
そんなこんなで大学の対応はイマイチだったので、あまり期待せずに待っていました。
KCLの方が志望度は高かったので、KCLの結果が出た以上こちらの結果には興味がなくなってしまったのですが、1月半ばに思い出したように「もう少しで結果出すよ」と親切にメールをくれて、週末に合格通知を出してくれました。
見込みのない人には追加の書類など求めず、即座に不合格通知を出してくると思うので、書類を求められるなど個別に連絡があるということは合格の可能性があると思っていいのではないかと思います。
Queen Maryは推薦状1通のみです。
University of Cambridge
出願日:11月12日
結果:3月7日(不合格)
こちらが私の第一志望です。
私の事務所の先輩がCambridgeに留学しておりよく話を聞いていたので、同じ大学に行きたいと思い、Cambridgeを第一志望にしました。
IELTSのスコアメイクを頑張ったのも、Cambridgeの要件を満たすためです。
他の英国の大学であれば、英語の要件を満たさないまま出願しても、入学までに求められるスコアを取ればいいというConditional Offerが出ることがあります。
しかし、Cambridgeは締め切りまでに必ず求められるスコアを提出しなければいけません。
そのため、IELTSで目標の点数を取るということは、Cambridgeを受験できるかどうかということにつながるので、私にとって非常に重要でした。
結果は、不合格。
やはり大学の成績が低かったのだろうと思います。
Columbiaと不合格通知が同日に届いたので結構落ち込みました。
終わりに
結果を見ての印象としては、
- 米国ロースクールにIELTSで出願しても不利になることはない
- 英国ロースクールは成績(及び推薦状)重視、米国ロースクールは英語の成績重視
- 日本の大学院に行っていないということは特段不利にならない
といった感じです。
これから留学される方に少しでも参考になれば嬉しいです。
追記:最終的にシカゴ大学に進学することにしました。
私がシカゴに来るまでのエピソードは下記もご覧ください。

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プロフィール

Ryo
こんにちは、Ryoといいます。 このブログは留学記です。 このブログのテーマは、『日本にいたらできないようなチャレンジをする』こと。 留学で経験したこと、考えたこと、感じたことをレポートします。 このブログの目的は3つあります。 人脈を増やすこと 学んだことをアウトプットすること ブログを継続すること このブログが少しでも皆様の役に立ってくれたら幸いです。