異国の地で孤立…グループ決めに失敗して学んだこと

異国の地で孤立…グループ決めに失敗して学んだこと

こんにちは、Ryoです。

今回は、ロースクールで私に起こった悲しく残念なお話です。

僕の勝手な使命ですが、このブログを書く以上、後輩が留学の姿を少しでも具体的にイメージできるようよかったことも悪かったことも全部書いてやろうと思っています。

そのため、この話も書かないとなあと思っていたのですが、よくよく反省してみてこれは国際社会で生きていくために非常に大事な教訓を含んでいると思うようになりました。

留学に行って自分は日本人なんだということを強く意識するようになった、というのはよく聞く留学の感想です。

留学を経て政治家になった人は、留学に行って日本のプレゼンスの低さを痛感したということを政治家を志望した理由として挙げることが多いです。

僕も留学に来て自分が日本人なんだということを意識することは多いです。

特に、英語社会では自分の意見をどんどん発信することが非常に大事なわけですが、日本人はここが非常に弱い。

スピーキングが苦手なこともありますが、自分の意見を声高に主張することをよしとしない国民性はやはりあるなと感じます。

僕自身も、そのような習慣が身についてしまっていると反省します。

そんな自分の意見を主張しない、つまり主体性がないばっかりに僕はロースクールで辛い思いをすることになりました。

その時のお話です。

プレゼンテーションのグループ決め

それは、ブロックチェーンのセミナーに関することです。

ブロックチェーンのセミナーでは、最後の週にグループプレゼンテーションをすることになっています。

3-4人でグループを組んで、ブロックチェーンもしくは暗号資産に関するプレゼンを行います。

さすがに大学院という大人が集まる場ですので、グループ分けは教授が主導するのではなく、自分たちで決めてねという話になりました。

セミナーの参加者は17人。

そのうちの9人がLLM生、8人がJD生という構成です。

初回の授業の後、このセミナーに参加するLLM生のWhatsAppグループを作りました。

ここでプレゼンのチーム分けとかテーマ決めしようねー

グループを作ってくれたクラスメートがそのように言いました。

しかし、そのグループはその後全く動くことはありませんでした。

みんなに声をかけてみた

グループ決めの期限が迫る中、一向に動きがなかったので、僕から声をかけることにしました。

もうみんなはプレゼンのグループ決めた?

あるクラスメートが「私はまだ決まってない」と言い、LLM生が9人だから3人で3チームに分けるかという提案をしました。

しかし、その後誰からも反応がありません

3日ほど経っても誰からも反応がないので、痺れを切らした僕はもう一度グループ内で呼びかけました。

(メンバーが決まっているか確かめる投票を作り)明日までにこれに投票してね!

メンバーが決まっていないクラスメートは、すぐに投票してくれました。

そして、もう一人投票してくれて、彼女はすでにメンバーを決めているということでした。

そのほかのメンバーからは、相変わらず反応がありません。

これはおかしい。

返事がないということは、おそらく決まっているのだろう。

そう思い、探ってみることにしました。

残されたのは二人だけ

確認してみると、やはりメンバーは決まっており、すでに2つのグループができていました。

一つはラテン系のLLM生のグループ、もう一つはアジア人女性のグループです。

それぞれ3人ずつのグループで、後一人決まっていない人が残っていました。

その次の授業で、彼にグループを決めているか尋ねると、まだ決めていないということでした。

そこで、彼を誘い、3人でグループを作ることにしました。

これでうまく分かれることができた。

そう思っていた矢先、授業が終わる直前に彼からWhatsAppに連絡が来て、「すでにグループに入っているから、一緒にはプレゼンできない」とのこと。

話を聞くと、ラテン系のグループに以前から誘われていたが返事をしていなかったところ、そちらに行くことにしたということでした。

つまり、LLM生は4人、3人、2人のグループに分かれたことになります。

メンバーを探す

いったんはそれで仕方ないと思い、残った彼女と二人でJD生にメンバーが決まっていない人がいないか尋ねてみることにしました。

彼女がメールをドラフトしてくれ、JD生に回覧しましたが、返事はありません。

JD生からしたらJD生同士で組みたいはずなので、あえてLLM生と組むメリットもないのでしょう。

返事がないので、彼女と相談した上、2人でも問題ないか教授に確認することにしました。

今度は僕がメールをドラフトし、教授に送るメールを作りました。

ドラフトはできたものの、彼女はラテン系のグループに移った彼に状況を説明して、こっちに来てくれないか頼んでいると言言うことでした。

LLM生は9人なんだし、3人ずつのグループに分かれるのがいいと僕も思いましたので、彼から返事が来るまでメールを送るのは待つことにしました。

しかし、彼から返事が来ることはありませんでした。

僕はほかのLLM生やJD生と比べて英語力に差があるので、僕と組みたくないと思われても多少は仕方ないところがあると思っていましたが、仲間からも一目置かれている彼女からの連絡を無視するのは僕としても許せませんでした。

返事が来なかったので、教授にメールを送り、2人でも問題ないよという返事をもらいました。

悶々とする日が続く

9人なんだから3人ずつに分かれるのがベストなのに。

なんであいつはわからないんだ。

グループ決めで仲間外れにされていたことがわかってからはイライラする日が続きました。

あいつらとは口を聞きたくない。

イライラしつつも、仲間はずれにされたことが悲しかったです。

しかし、9人だから3人に分かれるべきというのは几帳面な日本人だからこその意見かもしれません。

彼らに聞いたら、僕のロジックにうんうんと納得するわけではなく、彼らなりのロジックをもって反論してくることでしょう。

つまり、このグループ決めに対しては何が正しいかということはなく、誰がイニシアチブを持って動いたかということが大事だということです。

後から行動した人が、9人だから公平に3人で分かれるべきだといってもそれは遅いです。

それは第二次世界大戦前の話で言えば、植民地支配に乗り遅れた国がここは公平にアジアを分割しましょうというようなものです。

国であろうと人であろうと、各々に利害関係があるのだから、先に行動したものが勝つ。

これが文化の違う人たちが生きる国際社会でイニシアチブを取る方法であり、グループ決めで仲間はずれにされないための方法です。

誰かが動いてくれるのを待つのではなく、自分から動くしかないということです。

それができない限り、ミニ国連のようなロースクールで自分の思い通りに物事を動かすことはできないでしょう。

その事実を、僕は身をもって体感することになりました。

イニシアチブを取れ

僕に彼らを説得できるほどの英語力があれば話は変わったでしょう。

でも、それは圧倒的な軍事力があれば後から声を上げても自分の言い分を通せるというようなものです。

強い軍事力を持たない日本のように、パワーがない以上後出しで自分の意見を押し通すのは不可能です。

自分の意見を通したいなら、先に動き、イニシアチブを取るしかありません。

それを知ることができたのは、僕にとって非常に大きな出来事でした。

もっとも、後日談をお話しすると、このグループ決めは思ったほど悪い方向には進みませんでした。

教授に2人なんだけどいいかと連絡したところ、教授から生徒全体にグループが決まっていない人はいないかと呼びかけてくれました。

その結果、メンバーが決まっていないJD生が1人おり、彼女を加えて3人のグループになりました。

JDの友達もできたので、結果的にはよかったです。

とはいえ、今回の出来事は自分の英語力のなさ、主体性のなさを痛感した出来事でした。

先に動かなかった以上、水面下でほかのLLM生がメンバーを決めても文句は言えないですし、自分の意見を通せるほどの英語力もありません。

彼らとしても、僕やもう一人を仲間はずれにしようとしたわけではなく、彼らがお互いに好きなメンバーでグループを決めようとした結果、僕と彼女が残ったのだと思っています。

LLM生は基本仲良しですし、僕も彼らと仲が悪いわけではないですから、僕を仲間はずれにしようという意思はなかったと思います。

彼らを責めるのではなく、いつか誰かがグループ決めを主導してくれるだろうとあぐらをかいて待っていた自分を責めるべきだと思います。

すぐにグループに誘えるメンバーがいないのなら、自分から早めに動いてみんなを巻き込むべきだった。

これが今回の出来事の反省です。

異なる文化・考え方を持つ人々同士の中で自分の意見を通すには、まず自分から行動しなければいけない。

そんな貴重な教訓を得ることができた出来事でした。

プロフィール

Ryo

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こんにちは、Ryoといいます。 このブログは留学記です。 このブログのテーマは、『日本にいたらできないようなチャレンジをする』こと。 留学で経験したこと、考えたこと、感じたことをレポートします。 このブログの目的は3つあります。 人脈を増やすこと 学んだことをアウトプットすること ブログを継続すること このブログが少しでも皆様の役に立ってくれたら幸いです。

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